金沢城公園内、玉泉院丸庭園にある茶室「玉泉庵」で、子どもと一緒に抹茶をいただいてきました。
抹茶体験というと少し緊張しそうですが、大人も子どもも気負わずに過ごせ、お菓子と抹茶を味わいながら、庭園を眺める時間は、特別な時間。
この記事では玉泉庵の雰囲気や、子連れで抹茶体験をした実際の様子をまとめています。
どんな茶室?

金沢城公園・玉泉院丸庭園「玉泉庵」は、加賀藩2代藩主・前田利長の正室「永姫」に由来して造られた、玉泉院丸庭園内に建つ茶室です。
金沢城公園という観光地の中心にありながら、日本庭園を目の前にした静かな空間で、抹茶と和菓子を味わうことができます。
茶室から眺める庭園、建築の意匠、九谷焼の器まで含めて「金沢らしさ」を体験できるのが魅力。文化館をじっくり巡るのが難しい子連れ旅でも、短時間で文化に触れられる点がとても印象的でした。
子連れでも大丈夫?
お茶室「玉泉庵」へ小学低学年の子供と一緒に行ってきた、正直な感想。
スタッフの方は皆さん子どもにも笑顔で優しく接してくださり、自然な気遣いも多く、子どもが窮屈さを感じることなく過ごせていたのが印象的。
ただし茶室である以上、掛け軸やお花などのしつらいがあります。走り回ったり大きな声を出したりせず、静かに過ごすことが大前提です。
畳の上に敷かれた毛氈に座ることもできますが、イスとテーブル席が用意されているため、正座が苦手な大人や子どもでも無理なく利用できました。
挨拶ができたこと、苦い抹茶を飲めたことなど、一つひとつの行動を褒めてもらえたことで、子どもはすっかり上機嫌に。あまりにも気に入ったようで、2泊3日の滞在中、子どもの希望で毎日通いました。
お抹茶とお菓子

玉泉庵で提供される抹茶と和菓子は、九谷焼の器でいただきます。実際に手に取ってみると、ビードロのような透明感のある色彩が美しく、見ているだけでも楽しめました。

受付でお願いすると、石川県観光PRマスコットキャラクター「ひゃくまんさん」の茶碗で提供してもらうこともできます。
訪れた日はとても暑く、「冷やし抹茶もできますよ」と声をかけていただき、お願いしました。冷やし抹茶は濃いめに点てられているようで、お水と一緒に提供されるのも嬉しい配慮でした。
茶室のしつらい

掛け軸は「清流無間断(せいりゅうかんだんなし)」清らかな川の流れが絶え間なく続くように、常に努力や生命の営みをつづけましょう、という意味があるそうです。
抹茶は別室で点てられて運ばれてきますが、室内には茶釜も展示されていました。茶室の天井照明には、前田家の家紋「加賀梅鉢」がデザインされています。

金沢市の木である「梅」は加賀藩主・前田家の家紋で街のいたるところで目にします!
調べてみると梅の家紋だけでも沢山のデザインがあり、その中でも加賀鉢梅だけのデザインの特徴が梅の真ん中に5つの剣が付いているところ。

ふすまの引き手にもさりげなく家紋が施されています。
写真はありませんが、ふすまは通常のものではなく簾(すだれ)のような戸になっており、とても涼しげ。日本の文化や工夫の美しさを感じられる空間でした。
茶室からの眺め
まるで何もないかのように透明なガラス越しに、庭園を眺めることができます。

金沢城公園の見どころの一つが、さまざまな様式の石垣です。
写真正面に見えるのは「色紙短冊積石垣」と呼ばれる石垣。当時はV字形の石樋を通して水が流れ、滝のような景観が演出されていました。
色紙短冊石垣については、東北芸術工科大学 歴史遺産学科の記事がとても分かりやすかったので引用。
金沢城跡玉泉院丸庭園の滝つぼ石垣について
この石垣を江戸後期の穴太は「色紙短冊積」と名付けた。
東北芸術工科大学 歴史遺産学科より引用
ほぼ垂直に切り立った石壁の上部にV字形の石樋(黒色)が埋め込まれ、水が落ちる仕掛け。
色紙(しきし)は四角い石、短冊(たんざく)は長方形の石。赤と青は色紙(いろがみ)に通じる。
※1 穴太(あのう)石垣師の代名詞
※2 石樋(いしどい)水を通すところ
金沢城の石垣には、石川県内で採れる「戸室石」が多く使われているそうです。実際に庭園に降りて、色紙短冊石垣を間近で見ることもできました。
玉泉庵、概要とアクセス
玉泉院丸庭園 玉泉庵(茶室・休憩所となり)
▶ 場所
金沢市丸の内1番1号 金沢城公園内
▶ 時間
9:00~16:30
12~13時の間は清掃のため入館不可
▶ 休み
年末年始(12月29日~1月3日)
▶ 駐車場
- 兼六駐車場
金沢市小将町1-53
最初の1時間350円/超過30分毎150円 - 石川駐車場
金沢市石引4丁目380番
30分毎100円
最新情報は金沢城公園サイトより確認できます。
▶ 路線バス
- 金沢駅発→広坂・21世紀美術館下車
- 金沢城公園 玉泉院丸口まで徒歩5分
▶ レトロバス:城下町金沢周遊号
金沢駅兼六園口「6番のりば」→ 広坂・21世紀美術館(石浦神社前)下車
周遊号についての詳細は北陸鉄道株式会社サイトにて確認できます
▶ タクシー
金沢駅より 約10分
▶ 車
- 金沢西IC/金沢東IC から約30分
- 金沢森本IC から約20分
まとめ
滞在中、毎日通うほど子どもが気に入った茶室「玉泉庵」。スタッフの方が本当に優しく、子連れでも安心して利用できました。
雰囲気、ストーリー、味、接客のどれも満足度が高く、キャッシュレス決済(Paypay)に対応している点も便利でした。二代加賀藩主の正室にちなんだ庭園で、九谷焼の器でいただく抹茶は、ここでしかできない体験。
人気観光地の金沢はどこも多くの人がいましたが、その中でも比較的静かで、のんびり過ごせる穴場のお茶室。お茶好きの方や、子どもと一緒に日本文化を感じたい方におすすめです。
自宅でおうち茶会のようなことをしていて、抹茶を飲むことには慣れていましたが、外のお茶室でいただくお抹茶は初体験でした。お茶室デビューにはとても挑戦しやすいと思います。



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