2022年7月に金沢へ行ってきました。
加賀百万石の文化が今も町並みに息づく城下町。そうした空気を感じながら歩きたいと思いつつ、子連れ旅では文化館や資料館をじっくり巡るのは、やはり難しい。
そこで、今回の旅行は「食と町並みを通して加賀文化を感じる金沢まち歩き」をテーマにしました。
この記事では実際に歩いたルートを、立ち寄り順に紹介しています。
10:00前【ホテル出発】
この日は、金沢の町並みと食を中心に歩く1日。
文化館をじっくり回るというより、「歩きながら感じる加賀文化」をテーマに、無理のないペースでまち歩きを楽しみました。
持ち物と服装
- 地図
旅行雑誌の切り離しタイプが便利 - 現金
キャッシュレス非対応のお店も一部あり - サングラス
白壁や石畳の照り返し対策
服装はとにかく歩きやすさを重視。坂道・石畳・砂利道が多いため、靴はスニーカーがおすすめです。また、お茶室では靴を脱ぐので、見られても大丈夫な靴下の用意を。
主計町茶屋街
ホテルを出たら、金沢駅を背にして百万石通りをひがし茶屋街方面へ進みました。
浅野川を渡る手前に現れるのが、主計町(かずえまち)茶屋街です。
午前10時過ぎの主計町は、まだのれんも出ていない静かな時間帯でした。カフェよりもお料理屋さんが多いエリアのようで、お昼過ぎに開くお店がほとんどのようです。
金沢市の「伝統的建造物群保存地区」に指定されている主計町茶屋街は、お店は開いていなくても、石畳や茶屋建築、ガス灯が並ぶ通りを歩くだけで、タイムスリップしたような気分になりました。
主計町を半分くらい歩いたところでようやくのれんを発見!
machiya cafe 土家
▶ machiya cafe 土家(つちや)
- 営業
12:00~16:00
土・日・祝日 - tsuchiya cafe 公式サイト
大正2年築の茶屋建築を活かした空間で、2階席からは浅野川を一望できます。期間限定のお菓子「若鮎」と一緒にいただくカフェオレは、歩き始めの休憩にぴったりでした。
こちらの茶屋の茶屋建築についてもご主人が優しく、沢山教えてくださいました。
町家カフェを後にしたら「中の橋」を渡ってひがし茶屋街へ行きます。
主計町のシンボルともいえる「中の橋」は、泉鏡花の小説にも登場する橋。100年以上前の物語の舞台を、今も実際に歩けることに不思議な感慨を覚えます。
対岸から見た街路樹の隙間から見える主計町茶屋街も素敵でした。主計町茶屋街からは浅野川を挟んで向かい側、浅野川大橋を渡ってふたつ目の信号を右に曲がるとひがし茶屋街の入り口です。
ひがし茶屋街
200年以上の歴史を持つひがし茶屋街は、国の重要伝統的建造物群保存地区。
今も人が暮らす場所なので、食べ歩きはNG。店内飲食やベンチを利用しながら、静かに楽しみます。
烏骨鶏かすていら 烏鶏庵
- 時間
9:30~17:00
ひがし茶屋街入口にある烏鶏庵で、金沢らしい金箔付きソフトクリーム。金沢産烏骨鶏たまごを使ったソフトクリームは濃厚で、プリンのようなカステラのようなお味でした。
国指定重要文化財 志摩
江戸時代の茶屋建築がそのまま残る「志摩」は、内部見学ができる貴重な場所。
文政3年(1820年)に建てられた「国指定重要文化財」の建物がそのまま一般公開されています。茶屋特有の木虫籠(きむすこ)や石室など、建築そのものが文化体験でした。
木虫籠(きむすこ)とは、「中から見えて外からは見えない」今で言うマジックミラーのようなもの。木の組み方でマジックミラーを作れるなんてすごい技術で感動しました。
志摩の奥にはお茶室・寒村庵があり、中庭を見ながらお抹茶をいただくことができます。
- 時間
9:30~17:30
冬季12~2月 9:30~17:00 - 料金
大人 500円
小・中学生 300円 - お茶室「寒村庵」料金
抹茶(お菓子付き)
生菓子700円/干菓子500円 - 国指定重要文化財 志摩の公式サイト
城下町を歩いて兼六園へ
ひがし茶屋街の交差点から兼六園までは歩いて約30分。
距離は遠くないですがコンクリートからの照り返しがつらいなど、夏場の散歩や体力に不安がある場合は、15分間隔で走る城下まち金沢周遊バスの利用もおすすめです。
15分間隔で、【金沢駅ー近江町市場ー香林坊ーにし茶屋街ー寺町寺院群ー21世紀美術館ー兼六園・金沢城ー主計町・ひがし茶屋街】をぐるりと周遊しています。
兼六園
兼六園(けんろくえん)は、加賀藩が180年かけて整えた大名庭園。
5代加賀藩主・前田綱紀が別荘を建てて庭を作り始めたのがきっかけで、代々受け継いで現在の形に整えられた超大作です。
園内には複数の茶屋があり、歩き疲れたタイミングで休憩できるのも魅力。
お庭を眺めながらいただく抹茶や甘味は、観光の合間の静かな時間。「見る文化」と「味わう文化」を同時に楽しめる場所でした。
- 時間
7:00~18:00
10月16日~2月末は、8:00~17:00 - 料金
18歳以上 320円
6歳以上18歳未満 100円
65歳以上 無料
※当日に限り再入園可能
※無料開放日あり - 兼六園の公式サイト
▶ ことぶき
上坂口から園内に入ってすぐ右側にある「ことぶき」は、お座敷とテーブル席がありお座敷の窓からは卯辰山や金沢市内が一望できる絶景スポットです。
- 時間
9:00~17:00
うどん・そばのお食事、くずきりや抹茶などの甘味もありました。
▶ 時雨亭(しぐれてい)
真弓坂口から花見橋の方向へ向かう途中の左側にあります。
- 時間
9:00~16:30
12時~13時は清掃 - 料金
抹茶・上生菓子付き 730円
煎茶・和菓子付き 310円
受付をして時間になったらお部屋に通してもらう、お茶席スタイル。席に着くとお茶が運ばれ茶碗やお部屋、掛け軸の説明を受けてからお茶を頂きます。
▶ 兼六園三芳庵(けんろくえんみよしあん)
- 時間
9:00~17:00
季節により変更あり - 三芳庵公式サイト
瓢池の上にせり出しているので湿気が気になりますが、水の音は心地よく落ち着きのあるお部屋でした。
予約をするとお食事をすることもできるそうです。
香林坊を通って寺町へ
ひそかに旅の楽しみにしているのが、郵便局で消印の代わりに押してもらえる「風景印」。
金沢にも多くの風景印があります。今回は、兼六園の風景印を押してもらえる「兼六園郵便局」に寄ってから、21世紀美術館へ行きました。
▶ 21世紀美術館
兼六園の真弓坂口から降りると信号を渡ってすぐにあります。
美術館の周りは芝生になっていて、美術館に入らなくても、遊びながらアートに触れることが出来ます。しばし、こどもの休憩タイム。
21世紀美術館の後は、香林坊のアーケードを通ってまっすぐ歩いて寺町寺院群へ。
寺町寺院群までの道のりは、情緒ある街並みはありませんでした。30分くらいあったので、ここは体力を温存するためにもバス移動でも良さそう◎
▶ 寺町寺院群(てらまちじいんぐん)
寺町で行きたかった場所はふたつ。ひとつは江戸時代初期に創建され約400年の歴史ある本堂の一角に設けられた喫茶室「寺カフェ」。
もうひとつは寛永20年(1643年)に3代加賀藩主・利常によって建てられた妙立寺。落とし穴や隠し階段、金沢城へと続く井戸など敵を欺く(あざむく)仕掛けが沢山あることから「忍者寺」と呼ばれています。
年齢制限があったのと、とても人気で予約制になっていました。
武家屋敷跡を通って金沢城公園へ
寺町寺院群から川を渡ってひとつ目の信号を左へ。しばらくは繁華街の裏道ですが少しすると、水路と一緒に武家屋敷跡が広がります。
江戸時代の中級武士が住んでいた武家屋敷が街並みと一緒に残されていて、当時の雰囲気を垣間見ながら歩くことが出来ました。
武家屋敷の塀には、エプロンのようなものが掛けられています。これは、雪から土塀を守るためにかけるも「薦掛け(こもかけ)」というものだそうです。
武家屋敷跡を過ぎると、しばらく住宅街を歩きます。尾山神社までは標識があるので、迷子にならずに尾山神社までたどり着ました。
神社正面の交差点には、金沢中央観光案内所があり、トイレ休憩をするのにも便利でした◎
尾山神社
金沢城の裏門にあたる東神門は、ギヤマン張りが施されてる珍しいデザインです。江戸時代後期の数少ない遺構(過去の建物がそのまま残っている状態のもの)のひとつで、国登録有形文化財に指定されています。
神門の扉には前田家の家紋「加賀梅鉢」と獅子が施されていました。神秘的でとてもきれいです。
尾山神社の境内を通り、金谷神社の脇を抜けて金沢城へ行きます。スロープを上がると金沢城公園の鼠多門に着きます。
金沢城公園
お城は確かに小さかったですが、兼六園が外庭で尾山神社の東神門が裏門って考えるととても広い。
江戸幕府が盤石(ばんじゃく)になった3代目加賀藩主・前田利常以降の藩主たちは経済力を軍事ではなく美術・工芸・芸能といった文化の発展のために使い、加賀の文化が現代に受け継がれていったそうです。
玉泉院丸庭園を一望できる茶室・玉泉庵は、旅の途中で何度も立ち寄りたくなる落ち着いた空間でした。
▶ 玉泉案での抹茶体験は、別記事に詳しくまとめています。
「金沢城公園で抹茶体験|茶室・玉泉庵を子どもと訪れた感想」
近江町市場周辺・ご当地グルメめぐり
金沢城の黒門口から出てひとつ目の信号「博労町南」の交差点を左に曲がると、近江町市場(おうみちょういちば)のパーキング口に辿り着きます。
300年以上の歴史があるアーケード。海鮮を中心としたお店が170店舗も連なり、テイクアウトグルメや居酒屋さんもあります。
金沢プリン亭
- 時間
10:00~16:00 - 金沢プリン亭ウェブサイト
加賀五彩をイメージした見た目も楽しいソフトクリーム。石川県産の素材を使い、甘さと酸味のバランスがちょうど良い一品でした。
加賀麩 不室屋
博労町南の交差点まで戻り百万石通りに抜け、信号を渡ってすぐのところにありました。
1865年創業の老舗加賀麩専門店。
- 時間
10:00~17:30
100年以上前から保存食として作られていた加賀麩。フリーズドライの味噌汁を麩の中に入れた「宝の麩」はバラエティ豊かで現代の保存食にもぴったり。自宅用にいくつか買って帰りました。
ジェラテリア・ミケット
加賀麩 不室屋と同じ並びの百万石通り沿いを金沢駅方面へと歩くと右手にあります。
味噌や醤油をベースにした、ちょっと意外なジェラート。発酵のコクがありつつクセはなく、とってもおいしかったです。
16:00 ホテル着
歩いた距離はそれなりでしたが、文化館に入らなくても、町並みと食を通して金沢らしさを十分に感じられた1日になりました。
限られた時間でも、子連れでも、無理なく楽しめるまち歩きコースでした。
まとめ
子連れ旅だったこともあり、今回は文化館や資料館をじっくり巡るのは正直むずかしく、食と組み合わせた街歩きを中心に金沢を回りました。
金沢は景観を大切にした街づくりがされているため、歩いているだけでも、加賀百万石の文化を自然と感じられるのが魅力。距離はそれなりにあったので、城下まち金沢周遊バスを併用することで、体力や季節に合わせて無理なく調整できます。
限られた日程でも、急がず、詰め込みすぎず、子どもと一緒でも、金沢らしい文化を十分に味わえる1日になりました。
コメント