浦佐駅を拠点に、文化・食・自然をめぐる秋の半日ドライブへ行ってきました。
紅葉にはまだ早かったですが、茶寮でほっと一息つき、歴史ある毘沙門堂を参拝、そして魚沼の恵みが詰まった醸造所やワイナリー、美術館を巡りました。
「駅からハイキング・コシヒカリ八色原を巡る」コースをベースにした、南魚沼の魅力を味わうプチ旅プランを紹介します。
ドライブコース
移動距離は多くないけれど、寄り道箇所ひとつひとつが魅力的でおよそ半日の時間がかかりました。
芸術、食、温泉と土地を活かした文化を知れるいい機会になりました。10月11日の時点では、紅葉にはまだ早かったですが、紅葉の時期には目の保養が過ぎる、絶景の中をお散歩、サイクリングができそうです。
11:30|茶寮sora
毘沙門堂の入り口、かつては観光所であったであろう場所にあるカフェに行ってきました。駐車場がとっても広かったです。
「ザ・魚沼!」が体験できる場所ではなかったですが、冷えたからだは温まり、美味しくてボリュームあるモンブランは栗がごろっごろで食べ応え満点。珈琲も美味しくて話も弾みました。
12:30|毘沙門堂
茶寮を後にしてからは徒歩で毘沙門堂へ参拝。
越後浦佐 普光寺の一角にある、毘沙門堂。ろうそくを模った橋を渡り、仁王像のある山門をくぐると屋根付きの参道がうがい鉢のある不動明王へと続いていました。
うがい鉢では手水舎(ちょうずしゃ)のように手を洗いましたが、うがい鉢は口を漱ぐ/うがいをすることに清めるという意味で重きを置いているようです。
- 800年続く裸押し合い大祭は国指定重要無形文化財
- 毘沙門堂の歴史は平安時代初期から1200年以上
- 祀られている毘沙門天象はインド仏師によって作られたもの
- 「毘沙門天」勝負運を高め、悪いことを追い払う戦いの神さまで、上杉謙信や徳川将軍家にも大切にされていた
など見どころも多い場所でした。ちなみに、その貴重な毘沙門天象は普段は非公開で、お祭りの時にだけ御開帳があり見ることが出来るようです。
13:00|魚沼醸造
雨が降っていたので、ここから先は車で移動。
線路を渡り、多門橋を渡って、田んぼの中にある工場団地に魚沼醸造がありました。(途中、看板も出ているのですぐに見つかります。)
糀がベースの甘酒やお味噌の販売をしている会社で、工場見学やカフェで一服出来たりと何かと楽しめそうな雰囲気のある施設です。
入ってみると重厚な雰囲気があり、階段を上ると、天井まで伸びるガラス張がとても開放的な空間。ショップ、カフェ、工場見学の受付がひとつのフロアに集結していてとてもシンプルな作りです。
カフェでは糀をベースにした飲み物や食べ物を頂きながら、のんびり外を眺めることができました。
小さな紙コップで出てくる飲み物は550円…他の商品と比べてもこれはちょっと高いかも。生活水準が物価高に追いついていないだけかしら。
味は、糀の香りなどなく、そのまんまチャイで美味しかったです。糀の粒を残しているので、のど越しは好き嫌いが分かれると思う。
施設前のキャンプフィールド。イベントなどをここで行う事もあるようです。(向こうに見える教会のような建物が気になる。)
駐車場の入り口には、地下100mから汲み上げている天然水の「水汲み場」もありました。家に帰って沸かしてから頂いたお水は柔らかくてお白湯でも美味しかったです。
13:40|越後ワイナリー
工場地を抜け、大きな道路に合流。あっという間に小ぶりなワイナリーが見えてきます。駐車場も10台くらいでした。
車から降りるとぶどうの良い香り!ワイナリーよりも隣接されているレストランの方が大きいのではないかという規模でしたが高揚感が半端ない。
ワイナリーの地下には雪室貯蔵庫があり、雪を利用して熟成させています。香りが芳醇で「これは絶対に美味しい!」と確信。試飲もありましたが、この後のことを考えてボトルを購入。
香りも味もしっかり葡萄でフルーツのような味わい。普段は辛口派ですが、グイグイ飲んでしまいそうな美味しさでした。
カフェスペースの窓からは一面に広がる田んぼとそびえる大きな山。これが見たかった!という景色を見せてもらいました。
14:30|池田記念美術館
越後ワイナリーを出て十字路の信号を渡るとすぐ左手に、八色の森公園内にある池田記念美術館がありました。
常設展はスポーツにちなんだ展示で、手縫い刺繍を施された相撲のまわしはミシン刺繍にはない味わいで技術の高さにほれぼれ。企画展は「美術館が原っぱに 拡張する感覚」地元の学生たちと共同でカラフルな創作作品から絵画まで展示してありました。
2階には現在NHK連続テレビ小説「ばけばけ」に出てくる小泉八雲に関する資料室もあり、思いがけず勉強することが出来、充実度がアップ。
美術館の方に「ばけばけに合わせて資料室を作ったのか」伺ったら、そうではなく、資料を多くしたりはしたけれど、以前からずっとあったとの事。南魚沼市と小泉八雲が何か関係している訳でもなさそうでした。
絵画は抽象的な作品が多く、流行りの現代アートの傾向を見ることが出来ました。
ホールのカフェスペースでは「ハーンブレンド・ラフカディオ珈琲」を名前買い。あとは、久しぶりのお抹茶も。
目の前にある池には鴨も沢山いて一歩いっぽ冬が近づいていることを感じさせてくれました。
15:30|旅館てじまや
フロントで洗濯をしてある手ぬぐいタオルを借りることが出来ます。注意書きで「温泉の色です。」と書いてあった意味が、お風呂に入った一目で理解ができました。
鉄の錆びたような匂いと色が独特の温泉で、肌も触れたところにはしっかりオレンジ色がぺったり。(シャワーで流すと落ちます。)
温泉の温度は、露天風呂も内風呂も温め。あんまり温まった感覚のないまま脱衣所で体を拭いていると、ポカポカからのじわーっと体温が内側から上がるのが良くわかる。
香りに納得するミネラル濃度の高さなのだろうなと思わせてくれる温まり方でした。
真冬に入るには寒い温度かもしれないですが、秋には、まあまあ、ちょうど良い温度です。服を着てからずっと温かくて幸せでした。
まとめ
もともとはJR東日本が主催している「駅からハイキング・コシヒカリ八色原を巡る」のコースを歩いて周ろうと思っていたところ、雨だったのでドライブでめぐりました。
反省点としては、魚沼醸造の工場見学とワークショップを予約しておけば良かった…という点。正直、カフェを利用しただけではあまり良さは伝わってこなかったので事前準備が必須です。
新潟県南魚沼市・浦佐の地域について、どんな文化があり、特有の気候を生かした産業なども知れて面白いドライブができました。
コメント